(σ・∀・)σKUSANAGIで良くある質問3種

遠藤博樹(NHN JAPAN株式会社)

NHNテコラスの遠藤が、KUSANAGIを扱う上でよく寄せられる質問に答える。1つ目の質問「マルチサイト機能は使えるの?」に対しては「使えるよ」と回答。2つ目「ディスク容量が逼迫している」に対し、hhvmのログディレクトリが逼迫の原因と指摘、ログ保存数の減少を提案。3つ目「メールフォームからのメールが届かない」というメールトラブルには、サーバーのホスト名を変更するか、MTAをsendmailからpostfixに変更することを提案している。

5回目の投稿となります。
NHNテコラスの遠藤と申します。よろしくお願いいたします┏○

KUSANAGIを自社サービスで扱うようになってから約1年が経ちました。
今回は約1年の間で良くいただいたお問い合わせ3種を紹介させていただきます。
何となく3種の方がTOP3って感じですし、原稿量的にも丁度良さそうでしたので3種ですヽ(´Д`;≡;´Д`)丿

また、KUSANAGIは多数のプラットフォームで提供されているため、他社様のサービス上で利用されている方も、もしかしたら同じようなお問い合わせをされたことがあるかもしれません(^・ω・^)

 

Q1.マルチサイト機能は使えるの?

類似の問い合わせで「1つのWordPress(契約)で複数サイトつくれるの?」等もあります。
こちらに関してはKUSANAGIのキーワードに「マルチサイト」や「サブドメイン」など加えてググっていただくと以前投稿させていただいた記事なども検索結果上位に表示されますが、回答としては「使えるよ(‘◇’)ゞ」としてご案内しております。

Q2.ディスク容量が日々逼迫してるのですが・・・

お問い合わせいただいたケースのほとんどが、hhvmのログディレクトリが逼迫原因になっていました。

# du -sh /var/log/hhvmd/

で、数GBになってる場合は気をつけたほうが良いかもしれません。
逼迫し続けてディスク容量が枯渇すると最悪ウェブ閲覧が出来なくなります(゜ロ゜ノ)ノ

hhvmのログは /etc/hhvm/php.ini の中で記述されている以下を編集すれば記録されなくなりますが、ログからトラブル調査することもあるのであまりお奨めできません。

hhvm.log.use_log_file = true
↓
hhvm.log.use_log_file = false

しかしディスク容量を増やしてログを取り続ける場合、プラットフォームによっては追加ストレージに対しての課金も発生しますので、ログ保存数を減らしてもらう案内をしております。

標準では1日1個のログファイルを52個保存(おそらく1年間を理由に)するようになってますが、そこまでの期間を保存しなくても良い場合はログの設定ファイルを書き変えます。

設定例:
hhvmのログ設定ファイル( /etc/logrotate.d/hhvmd )

/var/log/hhvmd/*log {
 daily
 rotate 52  → このログが原因で容量逼迫しているようであれば運用に合わせて数字を減らす
 missingok
 notifempty
 compress
}

Q3.メールフォームからのメールが届かない。コメント通知のメールが届かないなどのメールトラブル

最近になってじわじわと、このお問い合わせが続いておりますが、サーバーのホスト名と、WordPressで構築したサイトからのメール(メールフォームなど)の宛先のドメイン名が同じ場合にいただくお問い合わせです。

KUSANAGIでは標準でsendmailとしてMTAが設定されています。
sendmailは/etc/sysconfig/networkのHOSTNAME=”FQDN”を見て自ドメインを決定してしまうので、メールフォームの通知先となっているメールアドレスがHOSTNAMEで定義されたFQDNと同じですとローカル配送となります。

KUSANAGIで動かしているサーバー内で受信メールサーバーも構築しており、実際に同じサーバーで送受信を行っている場合は問題なく受信されますが、多くの場合、メールサーバーはKUSANAGIで動かしているウェブサイトと異なるサーバーでホストされておりますのでローカル配送になっては困ります(-_-;)

このお問い合わせに対しては回避策として、サーバーのホスト名を変更する、またはMTAをsendmailからpostfixに変更することを提案しております。

postfixに変更する場合はコマンドライン1行で対応可能です。

# alternatives --config mta

2 プログラムがあり 'mta' を提供します。

選択 コマンド
-----------------------------------------------
*+ 1 /usr/sbin/sendmail.sendmail
 2 /usr/sbin/sendmail.postfix

Enter を押して現在の選択 [+] を保持するか、選択番号を入力します:

※ 2を押してEnterで切り替わります

postfixについても設定ファイル( /etc/postfix/main.cf )でローカルとして見なすかの設定がありますので、こちらも編集して$myhostname の記述を削除します。

mydestination = $myhostname, localhost.$mydomain, localhost
↓
mydestination = localhost.$mydomain, localhost

sendmailの停止とpostfixの起動を行い設定完了です。

# systemctl stop sendmail 
# systemctl start postfix

他にはWordPressをKUSANAGI環境に移行してみたらメディアアップロード容量がphp.iniを編集しても増やせないとか、.htaccessが動かない等、「php → hhvm」、「Apache → Nginx」にミドルウェアが変わったことによるお問い合わせも多くいただきました。
KUSANAGIコマンドでこれらは切替可能ですが、パフォーマンスとしてはhhvm+Nginxの方を推奨しておりますので、出来るだけ推奨環境で動作出来るよう、設定ファイルの調整方法をサポートしてきました。


 

前回、前々回の記事ですが、この場で記事を公開した後、数日経ってから誤字等が見つかり訂正しておりました。
いつも間違ってるよ!ってこっそり教えてくれる方々、ありがとうございます。

全4回の投稿で半分が誤記交じりでしたので2対2です。
5回目の結果は次回投稿時に報告いたします(*ノノ)

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