愛されているのに使われていない言語「Rust」(吉田行男 氏)

愛されているのに使われていない言語「Rust」(吉田行男 氏)

Stack Overflowは、5/27に「Stack Overflow Developer Survey 2020」を発表しました。

この調査はおよそ10年にわたって、世界中でコードを書いている開発者を対象とした調査で、今年は約65,000人の開発者がこの調査に回答しています。

今年の結果から得られた重要なポイントの中で興味深いものを紹介したいと思います。

最も愛されている Rust

調査項目の中に「最も愛されている、嫌がられている、求められている言語」があり、その中で、「Rust」が5年間、最も愛されているプログラミング言語としてトップの座を占めています。

そのあと、「TypeScript」、「Python」、「Kotlin」、「Go」と続いていきます。

しかしながら、現在使用している言語の回答を見ると、なんと「Rust」はわずか5%程度という結果に終わっています。

また、高い給与を得られる言語のランキングでは、グローバルでは4位の$74K、米国内でも4位で$130kと高い収入が得られるようです。

実はRustはMozillaによって開発された言語で、Apple、Amazon、Dropbox、Facebook、Google、Microsoftなどの大企業がプロジェクトのパフォーマンス、信頼性、生産性を高めるために、Rustを使うという選択をしています。

なぜRustを使用しないのか?

では、なぜこのような結果になっているのかというヒントとなる調査が、Rust Survey Teamによって行われ、その結果が発表されました(Rust Survey 2019 Results)。

その中にこんな質問がありました。

「なぜRustを使用しないのか?」です。

一番多い回答は「自社が使っていないから」で、その後「習得が大変」「ライブラリがない」「移行することで、効率が落ちる」というようなものでした。

また、「Rust」を使用してこなかった理由として、同様に「自社が使っていないから」が最も多く、切り替えに時間がかかるなどという回答もありました。

では、どうすれば「Rust」は広く使われるようになるのでしょうか?

Rustの普及のためのピース

Rustの普及拡大への最大の課題として挙げた上位3つは、以下です。

  • トレーニング/ドキュメントの充実
  • ライブラリの充実/改善
  • IDEの統合

その他の意見を見るとほとんどは、

Rustの成熟度(ライブラリや完全な学習リソース、成熟した制作機能など)がRustをより魅力的にすることを示しています。

また、Rustユーザーの約37%が1か月未満の使用でRustの生産性の向上を実感しましたが、これは昨年の割合(40%)とあまり変わりません。

70%以上のRustユーザーは1年以内に生産性の向上を実感しましたが、残念ながら、昨年と同様に、21%はまだ生産的だとは実感していませんでした。

大企業がパフォーマンス、信頼性、生産性を高めるために、Rustを使うという選択を行っている以上、

Rustは今後習得しておきべき言語のひとつになることは、間違いありません。

効率的で信頼できるソフトウェアを誰もがつくれる言語 Rust

(*1)本文中記載の会社名、商品名、ロゴは各社の商標、または登録商標です。

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