こんにちは。
WordPressで作成されたサイトのアプリケーション・サーバ保守運用をする部署の中の人が担当させていただきます。
さて、今回はWordPressサイトを作成・移設を検討する際に確認しておきたい4つのポイントをご紹介したいと思います。
WordPressに関わらず、サイトを一般公開するためにはサーバにデータ(画像ファイルや文字データ)をアップする必要があり、そのデータは年々蓄積されるものとなります。
本記事ではサイト公開後に運用の立場から見て、サイト公開後すぐにサーバメンテナンスせずに済むようなチェックの一例として参考にしていただけますと幸いです。
早速、チェックしていきたいと思います!
1. PHPの対応バージョン
先日の記事でも記載いたしましたが、WordPressバージョン5で推奨されるPHPのバージョンは7.2です。
PHPのバージョンは運用中のサイトそのままで変更することが難しく、PHP5系から変更しようとすると検証環境作成・コードの修正・テストなど多くの時間と費用がかかる作業となります。
サイトを公開してから
「え、次のWordPressのバージョンってPHP7.2推奨なの!?」
とならないように注意したい点です。
2. 常時SSL化について
特に新規でサイトを制作する方に向けてですが、常時SSL対応はほぼ必須でしておきたい点です。
少し前の話ですが、Google ChromeがHTTPSでないサイトについて警告を出すようになりましたし、HTTP/2への対応も2018年1月現在ではSSLが必須となります。
▶ サイトの接続が安全かどうかを確認する(Google Chrome ヘルプ)
HTTP/2対応は常時SSL化だけでなく、別途サーバモジュール側(Apacheやnginx)にてHTTP/2化するためのモジュールを組み込む必要があるため、移設前に確認しておきたい点です。
また、FacebookのいいねなどのSNSの評価についてもhttpからhttpsにするとリセットされるサイトもありますので、初めてサイトをオープンするのであれば最初から常時SSL化しておきたい理由となります。
3. サーバの容量
こちらはメディアサイトや情報交換のサイト等で気を付けたい点です。
サーバの容量は簡単に「えいやっ」と増やすことができず、再度移設作業や別のディスクを追加する作業自体にスケジューリングや費用が必要になります。
メディアサイトであれば画像、情報交換のサイトであればコメントなどの書き込みが膨らみやすく、また簡単に消すこともできないため、容量は多めに確保しておきたいです。
また、そうでないサイトでも日次でバックアップを取るようにしていたりするだけでも容量を使いますので、上記サイトに当てはまらない場合でも2年後に想定されるサーバ全体の容量の1.5-2倍程度は確保しておきたいです。
WordPressでは主に画像(wp-content/uploads)の容量が増えやすいので、既存サイトであれば月次でどのくらい増えているかを目安に確認すればおおよその容量は計算できるのではないでしょうか。
データベースであればダンプの容量から大まかに何GB必要なのか予測できます。
4. 停止が許されるサイトかどうか
これは広告やタイアップ記事を掲載することでサイト自体が利益を生むようなサイトの場合に必要な要件となる場合が多いです。
ただ、安定したサーバ運用のためには定期的なアップデートや脆弱性が発見されたときのアップデート作業が必要です。
また、サイトの閲覧数が増えてきたためにサーバのスペックを上げたいというシーンも出てくるかもしれません。
上記のようなシーンではサーバを再起動する必要があるのですが、当然ながら再起動をしている間、サイトは止まります。
1台だけでサーバを運用していた場合、その間一切サイトを閲覧することはできません。
それでは困る、という場合にはサーバを複数台で運用しておくといった手法やロードバランサ(※)を挟んでおくといった構成にしておくことで無停止でのアップデート作業が実現できます。
※「あ、そういうものがあるんだ、ふーん。。。」くらいに捉えていただいて大丈夫です。ただし、上記のような構成にするためには事前の準備が不可欠であり、サイトを運用し始めてから変更するというのはなかなか難しい作業となります。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
新規サイト立ち上げ時はサイトのコンテンツなどをしっかりさせることに意識が集中しがちですが、サーバあってのサイトですので、ぜひ公開前にチェックしてみてもらえるとよいかと思います。
ではよきWordPressライフを。
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