Web担当者とるべき災害対策とは? BCP対策とは?

Web担当者とるべき災害対策とは? BCP対策とは?

こんにちは。吉政創成の吉政でございます。

東日本大地震から12年が経ちました。毎年、この時期になると震災を忘れないように、風化しないようにとテレビ番組で震災の模様が報じられます。それは大切なことで、企業も個人もしっかり準備しなければいけないと思いますし、おそらくある程度はされていると思います。一方でサラリーマン時代にBCPの業界団体の委員をしていた経験から思うことがありますので、今日はそのことをお伝えしたいと思います。

多くの企業において、基幹業務と人事に関してはBCP対策がとられており、年に一回は予行練習をされていると思います。ちなみにBCPにおいては計画(BCPのP)も重要ですが、その後のマネジメント(BCMのM)も重要なので、BCPはBCMとセットで考えるのが基本になります。BCPで計画を立てっぱなしで、その後のマネジメントをされていない!という方は、すぐにでも運営方法を検討されて、開始することをお勧めします。予行練習をしていないBCPは災害時にほぼ機能しません。

さて、話を戻しますが、多くの企業では基幹業務と人事に関してはBCP対策を取られていると思いますが、Webサイトに対するBCP対策を取られていない企業が大半だと思います。前回の大震災のことを思い出していただきたいのですが、災害時は通信回線が輻輳を起こして、通信ができなくなっていることが多かったと思います。そのような時でも回線負荷が低いTwitterが最後まで生き残っていたという話もありました。通信回線が非常にタイトになってしまう状況においては、実はWebサイトの様な閲覧に特化したコミュニケーション手段が重要な局面があります。そのような局面では以下のような情報発信が求められます。

<災害時に必要な情報発信カテゴリ>

  • お客様や取引先向けの公式情報発信
  • 社内間の情報発信
  • 社員の家族向けの情報発信

そして、上記のような情報発信を、以下のような環境で実現できることが好ましいと考えています。災害時でも情報を閲覧できる環境が必要ということです。

<災害時のWebサイトに好ましい環境>

  1. 災害時用の極力画像を使用しないテキスト中心のWebサイトを構築すること
  2. コンテンツのアップロードはログインしてのアップロードと電子メールによるアップロードなど複数の経路をセキュアに確保すること
  3. コーポレートサイトが設置されているクラウド環境と物理的に50㎞程度以上離れているクラウド環境に災害用のWebサイトを設置すること
  4. 災害用のWebサイトはアクセス負荷がかかりやすいですが、ランニングコストを抑えるため、ハイスペックな環境を用意しにくいため、KUSANAGIの様な高負荷にも耐えられる実行環境上に構築すること

予算があれば、災害時に遠隔地のセカンダリーサーバーに自動切換えできるような仕組みもよいと思いますが、得てしてメインのWebサイトは社員のだれもが操作できるものでないことも多いので、災害時に機能しない場合があります。またデザインもしっかり作りこんでいることがおおく、災害時のようなタフなネットワーク環境では閲覧できないことも多いです。そこで、お勧めはメインのWebサイトとは別のデザインを極力排除した軽量な災害時用のWebサイトを作ることです。そして、やや宣伝に聞こえてしまうかもしれませんが、KUSANAGI上にWebサイトを構築されることをお勧めします。災害時はアクセスが集中することもありますし、回線状況がかなり悪化しているため、そうとう軽いWebサイトでないと表示が厳しいためです。実際、KUSANAGI上に災害時用のWebサイトを構築している企業や学校、公的機関も多いです。その理由としては、災害時の高負荷にも耐えられる可能性が高いという理由以外も、平常時には使用しないサイトであるため、ロースペックなクラウド上で稼働するKUSANAGIが評価されていると聞いております。

KUSANAGIはWebサイトのバックグランドの処理を想定で10倍程度軽くできる実行環境です。興味がある方は以下のサイトをご覧ください。
https://kusanagi.tokyo/

災害時にセカンダリーのサイトへコールドスタンバイorホットスタンバイで切り替えられるWebサイトについては、マネージドサービスでの対応が可能になります。マネージドサービスについて興味がある方は以下のページをご覧ください。
https://www.prime-strategy.co.jp/services/kusanagi-managed-service/

少しでも参考になれば幸いです。

Businessカテゴリの最新記事