Web担当者が目標達成のために最初に検討するべきこと~部門や自分の戦略を守り、業績に貢献するために~

Web担当者が目標達成のために最初に検討するべきこと~部門や自分の戦略を守り、業績に貢献するために~

こんにちは。プライム・ストラテジーCMOの吉政でございます。数年ぶりにプライム・ストラテジーの肩書で活動ができるようになりました。プライム・ストラテジーの技術、サービスをより多くの方々に知っていただき、活用いただくべく尽力いたします。どうぞ宜しくお願いいたします。

さて、今日は自社Webの収益化についての考え方の私見をお話しします。収益化自体のテクニックは機会がありましたら別の機会で書いていきます。今回は全体のスコープの確認としてお読みいただければ幸いです。

収益化を狙う上で最初に検討するべきこと

多くの企業においてWeb担当者の方は目標が設定されていると思います。その目標も以前はPVがメインという企業も多かったのではないでしょうか。ただ、この数年は目標値に収益化の要素が加わってきたように思えます。その背景にあるのはコロナ禍による非対面セールスやWebからの確度が高いお問い合わせの獲得を重視する企業が増えたためです。

元より自社Webの収益化をしっかりできたほうが良いので、まだ設定されていない方もこの機会に内部目標としてWebの収益化の目標値を設定してもよいかもしれません。では、その目標値の設定はどうすればよいかという話をします。私の場合は以下のような設定をすることが多いです。

<Web収益化目標の設定方法の例>

・例えば売り上げ貢献金額XXX億円のように、自社Webの売り上げ貢献度を推測値から導き出して設定する。

<自社Webの売り上げ貢献度の推測方法>

用意する数値(KPI)は以下になります。最初は推測値でもよいです。PDCAを数値込みでしっかり回せば、やがて推測値の精度も上がっていくはずですので、しっかり運営することをお勧めします。

・平均受注単価

・平均受注リードタイム(ファーストコンタクトから受注までの期間)

・平均受注率(お見積もり提出から受注するまでの確率)

・平均お見積もり率(ターゲット顧客層からのお問い合わせからお見積もりを提出するに至る割合)

大雑把な計算で良ければ、この4つでおおよそ、自社Webの貢献度を導き出すことができるはずです。この場合の計算式は以下になります。

<自社Webの売り上げ貢献金額の計算式例>

月間のターゲット顧客からのお問い合わせ件数×平均お見積もり率×平均受注率×平均受注単価=自社Webの売り上げ貢献金額

あれ、平均受注リードタイムが含まれていませんよね?と気が付く方もいると思いますが、これは必ず計測するようにしておいてください。多くの方が経験あると思いますが、高い目標値を設定されることがあると思います。その時にWebが何か月後に成果が出ます。これを前倒しする場合は、広告として●●円を投資する必要がありますや、キャンペーンを活用して確度を上げる必要がありますといったように、数値を基準にした議論ができるようになるからです。これは自分自身や自分の組織を守り、効率的に生かすために重要なことです。数値での議論がないと「頑張れ!」「はい、頑張ります!」の様な根性論になってしまい、達成できるかもどうかもわからない努力行軍を強いられます。結果も数値で議論できないので、明確な効果測定ができません。

さて、収益化についてさらに細かい設定を実現したい方は、コンサルタントのアドバイスを受けたり、自社で議論を深めてもよいと思います。ただ、最初は大きなロジックのほうが柔軟に対応できますし、スピーディーだとは思います。

収益化の目標値が設定出来たら次は、その達成をするためのシナリオの話です。

収益化目標達成のシナリオを考える

収益化目標達成のシナリオは一言でいえば、ターゲット層が多く閲覧し、自社製品に対する多くのお問い合わせをいただくことになります。その為にはターゲットキーワードの検索順位を上げること(SEOの話)やSNSをうまく活用すること、広告上手なることなどが必要と思います。

SEOはご存じのとおり相対評価で順位が決まります。競合が強くてもそれ以上に自社が強くなれば検索順位が上がるということです。SNSはかなり手間がかかるようになりました。広告も昔はメディア側にある程度お任せでそれなりの広告ができた時代もありましたが、今はネット広告が安価になった反面、ノウハウがないと効果が出せないようになりました。

つまり、収益化目標達成のシナリオのコアである、良いコンテンツと良い拡散手段を実現するにはかなり手間がかかるようになりました。実際問題、全てを自社で賄うのはWeb競争力を減退することと同じと思っています。

収益化目標達成のシナリオの役割分担と必要工数を考えてみよう

やるべき方向性を意識したら、次に目標の役割を手段と人で分担してみましょう。これもすべて数字に落とせる話です。自社のコンバージョン率を把握できていれば、有効なお問い合わせを得るために月間どれくらいのPVが必要なのかはすぐに計算できるはずです。必要PV数を達成するためには、毎月何本のコンテンツを公開し、どれくらいSNSと広告で拡散すればよいのかも逆算できるはずです。必要PV数達成のための必要公開本数やSNS、広告も1か月2か月運用すればすぐに推測値が算出できると思います。このコラムを読まれている方は、効果的にPVを上げる方法についても聞きたいところだとは思いますが、具体的な話はまたの機会に書きます。このコラムでお伝えしたいのは、目標値とそれを裏付けるKPI群の設定が重要ということです。これがないと、目標値が努力目標になったり、行動目標になったりしておおよそ社会人の目標設定にならず、会社もいくら投資したら行くか返ってくるかがわからないため、予算を投じなくなります。ひいては、その部門、その管理職は会社に業績に貢献できない存在になりかねません。

社外に依頼できるところは委託しないとWebの収益化は進まない

ここまでの話を理解できている方は、かなり工数がかかると感じると思います。最近は特にWebの収益化に力を入れている企業が増えたので、さらに激戦区になっています。Webの世界は相対評価が基本なので、競合よりも強くなければ成果が出にくい状況になっています。経営者でなければなかなか気が付かないことではありますが、企業の最大のコストは人件費であり、ざっくりで社員の給与の二倍のコストを会社は負担しているようなイメージです。その最大のコストをWebの収益化のコアコンピタンスに投資しないと、成功しにくいというのは容易にイメージが付くと思います。Webの収益化のコアコンピタンスは何かといえば、コンテンツの強化です。それ以外は社外のプロフェッショナルを活用して成果を上げたほうが全体として投資対効果を得やすくなるということを伝えたいと思っています。

Web担当者の皆様の一日の業務内容を思い返してみてください。コアコンピタンスであるコンテンツ強化以外にどれくらいの工数を割いていますでしょうか?特にそれなりの規模の企業になると会社全体のWebサイトは数百個になることも珍しくないですよね。仮に10のWebサイトがあったとしてもサーバー構成はまちまちで、管理の仕方もまちまちではないでしょうか?私どもプライム・ストラテジーは以前よりKUSANAGIやWEXALといった高速化技術で高い評価を得ていますが、ビジネスとしての一番高い評価なのはWebサーバーの管理・メンテナンスになります。最近では、複数のWebサーバーを統合的に管理するサービスが大変好評です。

Webサイトの管理を信頼ある外部に委託して、本来のコンテンツ強化に力を入れたい方は、是非以下のページをご覧いただき、お申し付けいただければ幸いです。

CMSプラット統合フォームサービス

https://www.prime-strategy.co.jp/services/cms-platform-consolidation-services/

また、200社近い事例を公開している事例集も参考になると評判です。興味がある方は以下の事例のページもご覧ください。

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