大学の合格発表日、最大17,600件/分アクセスでも安定運営、nginx環境下でのシボレス認証も実現

大学の合格発表日、最大17,600件/分アクセスでも安定運営、nginx環境下でのシボレス認証も実現

こんにちは、吉政創成 菱沼です。

実はKUSANAGIは大学で導入されているケースがわりとあります。今回はその中の一つの大学の事例をご紹介したいと思います。

この大学ではアクセス集中時の表示遅延の解消に成功されました。その後、同大学の研究所のサイトで、KUSANAGIによってサイトのパフォーマンスを落とすことなく、nginx環境下でのシボレス認証への対応を実現されました。nginx環境下でのシボレス認証は当時、世界的に見てもあまり例がなかったそうです。

■大学に限らず学校のサイトは意外とアクセスがある。

大学の合格発表の時にWebサイトにかかる負荷というのは案外多いものなのだそうで、ちょっと検索するだけでも〇時間落ちました、なんていうニュースを見つけられたりします。

これは大学に限らず、学校には結構ありがちなようで、イベントごとや入学・入園手続きの時期が迫るとアクセス数が結構増え、遅延やダウンを防ぐにはというのが課題に上がることもあるようです。

表示が遅延するだけならまだしも、ダウンしてしまうと信頼性や機会損失が出てくる可能性が高いので、できれば避けたいところですよね。

今回ご紹介する事例ではまさに、合格発表時の表示遅延を解決したいというところから始まっています。

合格発表…受験生はどきどきしながらWebサイトにアクセスするわけで、遅ければ気が急いて見間違えてしまうかもしれませんし、サイトがダウンしていたら早く知りたくてF5を押しまくってより負荷をかけるなんていう悪循環になるかもしれません。何にせよ、遅い&ダウンでいい効果なんて生まれることはありません。

■合格発表でWeb遅延…解決策としてKUSANAGIを採用

さて金沢大学ではサーバの移設やミドルウェアのチューニングなど対策をしてきたものの、なかなか結果が出ず、またWeb制作側とバックエンドの管理業者が異なることによる障害発生時の責任分界点を問題視していました。

そうした中でWebとバックエンドの双方への対応ができるプライム・ストラテジーを知り、サイトを高速化させられるKUSANAGIの導入に踏み切られました。

テストの段階では800台のPCからの負荷テストを行い、問題ないことを確認されました。本番ではなんと最大で17,600件/分のアクセスが発生したそうですが、それでも問題なく表示されたそうです。

その後、同大学のナノ生命科学研究所のサイトでは研究発表など閲覧制限ページがありましたが、ログインが煩雑だったり、更新作業がCSVだったりと問題がありました。そこで、シボレス認証を採用することになりましたが、現状のパフォーマンスを損なわずに行いたいと考えられていたそうです。

当時、同サイトの運用はKUSANAGI+nginxだったようですが、nginx環境下でのシボレス認証は当時、世界的にみても前例が少なかったようです。

そこでプライム・ストラテジーは認証系システムのインテグレーションで実績が豊富なパートナーとともにプロジェクトに当たり、認証用のWordPressの新たな作成や、URLによる振り分けの制御を行うなどの対応によって解決しました。こちらの事例については仕組みのイメージ図もありますので、ぜひご参照ください。

それでは今回ご紹介した事例2点のご案内です。

■事例のご紹介(本サイト、研究所)

<本サイト事例>

合格発表時の莫大なアクセスに余裕の対応「国立大学法人金沢大学」

課題:

  • アクセス集中時のwebページ表示遅延。ミドルウェアからコンテンツ制作まで一元対応を希望。

効果:

  • ミドルウェアからコンテンツまで一元的にメンテナンスを依頼できるようになった。パフォーマンスが飛躍的に向上し、合格発表時などアクセスが集中する時でもストレスなく閲覧できるようになった。
  • バックログの共有により、プロジェクトの状況や概要が一目瞭然でいつでもすぐに理解できるようになった。

お客様コメント:

スケジュール通りのスムーズな導入に加え、特に大きな障害も発生することなく、健全なWeb運営ができています。何か問題が発生しても、プライム・ストラテジーに連絡することで解決できるようになったため安心です。https://www.prime-strategy.co.jp/achievements/kanazawa-u_ac_jp/

<金沢大学 ナノ生命科学研究所:シボレス認証>

世界的に前例が少ないnginx環境でのシボレス認証の実現

課題:

  • パスワードによる閲覧制限ページ閲覧の煩雑さが、ユーザーにとって不便だった
  • 閲覧制限ページの内容の更新作業がCSVによるインポートであったため、管理側として更新性が悪かった
  • 現在の表示速度は損ないたくなかった

効果:

  • 閲覧制限ページをシボレス認証(シングルサインオン)に対応できたことで、ユーザーがスムーズにログインし、閲覧ができるようになった
  • 煩雑だった閲覧制限ページの更新作業が容易になった
  • 前例の少ないnginxによるシボレス認証サイトの実現により、パフォーマンスを損なうことなく認証機能が実現した

お客様コメント

利用中の環境を変更することなく、シボレス認証が実現されたことにより、高いパフォーマンスを維持したままサイトの運用ができています。パスワードによる運用の煩雑さからも解放されたため、今後は認証が必要なページも充実させていきたいと考えています。

また、「融合研究推進図書館」のサイトでは、更新性が向上しただけではなく、検索を利用して目的の書籍を探すことができるなど、利用者の利便性も向上しました。
https://www.prime-strategy.co.jp/achievements/nanolsi_kanazawa-u_shibboleth/

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