Webサイトに適したサーバスペック、最初からキッチリは難しい。

Webサイトに適したサーバスペック、最初からキッチリは難しい。

事例取材担当 菱沼です。

前回はGoogle先生が求めるSEOに対して、WordPressさんが素敵とGogle先生が考えていらっしゃることについて書かせて頂きました。

さて今回は、Webサイトの表示速度にも関係してくるサーバについて考えてみます。

最後には、サーバと24×365保守のコストを2/3に削減できたというThe Japan Times様の事例をご紹介します。

どうぞお付き合い頂ければ幸いです。

■Webサイトが遅い理由

ネットの世界をスマホなり、PCなりで徘徊していると、たまに「遅ッ!」とイラッとさせられるサイトに遭遇します。Google先生による、Webサイトの表示遅延はSEOに影響ありますよー!というアナウンスのおかげで大分減ったとはいえ、それでもやっぱり、たまにイラッとさせられます。

多少の遅延程度なら大らかな気持ちで待てるようになった私でも、よほど見たいサイトでなければさようならします。ちなみに虫の居所がちょっと悪い場合は絶対待ちません。

それは恐らく私だけではないはず…ほとんどの方が思い当たる節があるのではないでしょうか。実際、表示速度が遅れれば遅れるほど、離脱率は上がるという統計があります。

(参考:サイトの表示に5秒で38%が逃げる!?サイト表示速度を改めて考える

ちなみに、自分たちのサイトの速度が気になる方はGoogleが提供しているPageSpeed Insightでチェックしてみてくださいね。

さて。ではなぜWebサイトが遅くなるのか?原因としては下記が挙げられます。

  1. 閲覧者の通信回線の状態が良くない
  2. 閲覧端末のスペックがよろしくない
  3. サイト自体が重い(HTMLやCSSなどのサイトを構成するファイルの問題や画像の重さ)
  4. サーバのスペックや構成が不適切
  5. 提供側が利用している回線帯域が細い

1、2は、サイト運営者としてはどうしようもないので放置します。

というわけで、サイト運営者がやるべき改善である3、4、5についてです。

■サーバを見直してみよう! …アレ?

3に関しては、キャッシュを上手く利用したり、制作会社に無駄な処理がないコーディングを行ってもらったり、CMSのプラグインを利用したりといったことで対応することも可能です。

4や5に関しては、制作したWebサイトの状態とアクセス状況を鑑みて、CDNの利用も視野に入れながら、ほどよいスペックを用意することになります。

ただ、3、4、5に対応するには、やはりある程度の知識は必要になりますので、制作会社やCMSの選び方が大切になってきます。また、コーディングについては最初が肝心になるため、後から修正するのは結構な手間やコストが必要になります。

なお、Webサイトに適したインフラのスペックは、最初からはっきりしていることはほとんどありません。例えば、利用するCMSによって求められる構成は異なりますし、サイトの構成やアクセスボリュームなどの要素によっても異なります。

では、制作会社はどうやって初期サーバのスペックを決めているのか?と言えば、恐らく、過去のナレッジを元に、対象のサイトに必要と想定されるスペックをはじき出していることがほとんどではないでしょうか。そして、まずは運用し、その動作の状況に応じてサーバを上位のスペックのものに変更していると考えられます。(CMSを利用しているなら最低必要スペックは決まっていますね。)

ただ、この上位サーバへの変更はクラウドサーバなら追加料金を払いさえすれば割と簡単ですが、オンプレミスやハイブリッド、専用ホスティングの場合だと、コストの負担はそれなりの金額になりますので、そう簡単にはいきません。

■ウチはクラウドだから関係ない、わけではない。

クラウドサーバだろうが、オンプレミスだろうが、ハイブリッドだろうが、より良い構成にするには、結局のところお金が必要です。また、予算や契約内容の都合、作業者のリソース確保など、すぐに対応することは難しいこともあると思います。

そこで、CMSにWordPressを利用しているなら、まずはKUSANAGIを導入して様子を見るというのも一つの手段です。

KUSANAGIは、WordPressを高速化させるために必要な最適化の設定をすでに済ませた状態になっています。例えば、画像を最適化させるモジュールが入っているため、画像をアップロードするだけで最適なサイズに変換されるため、サイトでの表示速度も速くなります。また、アップにかかる作業時間も短縮されますので、担当者の負荷軽減に効果があります。

こうした最適化に必要な仕組みをハード、OS、PHP、データベースに至るまで取り込まれているため、面倒な手間やコストを掛けずに高速化を実現します。また、セキュリティ面の対策もされているため、一石二鳥です。

導入作業や運用中の保守に不安や課題があるなら、KUSANAGI公式サポートもありますので安心です。

■事例のご紹介

では最後に事例の紹介です。

株式会社ジャパンタイムズ様が運営するThe Japan TimesではKUSANAGIを導入しています。トラフィック増によってサーバスペックを増やした結果、料金が跳ね上がってしまったことや土日の保守対応に課題をお持ちでした。

KUSANAGIを導入した結果、サーバと保守を併せても2/3までにコストを減少させることに成功し、土日も安心できるようになったとのことです。

【課題】

  • 保守会社がビジネスタイムのみで、土日・夜間に問題が発生しても対応ができない。
  • トラフィック増によってサーバを増設したが、料金が跳ね上がってしまった。

【効果】

  • 24時間365日の保守体制を構築でき、安定したWebサイト運営ができるようになった。
  • サーバ、保守のコストを2/3に減少させることができた。

【お客様コメント】

結構作りこんでいて、データベースも膨大なので。でもすぐにチューニングしてもらって、今は快適に動いていると思います。速度も改善され、海外担当者からは何か問題があったらすぐに連絡が来ますが、それもないので大丈夫なのでしょう。『KUSANAGI』はとにかく不思議ですね。前の環境の時に、データベース用のサーバには大きいものを3台、Webサーバは支援用を含めて3台用意していましたが、今回の移設で、小さいサーバになって台数も少なく、スケールも1/4程度のサイズです。なんで動いているんだろうなと不思議です。コストは、サーバ代金と監視、保守会社の3点のトータルで考えると2/3程度になったと思います。

月間800万PV、日本最古の英字新聞「The Japan Times」がサーバ・保守料金を2/3に減少

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