こんにちは、吉政創成 菱沼です。
先日、「9月1日から、398日間を超えるSSL/TLS証明書は信頼性を失うため要注意」というニュースが公開されました。これは9月1日以降に発行されたSSL/TLS証明書が398日を超えるものだった場合、safariではその証明書を信用しないというものになります。GoogleやMozillaも追従するようですので、更新が迫っている方はご注意ください。
さて本題です。今回ご紹介するものはWEXAL最新事例です。
対象となったサイトは2018年に公開され、順調にPVを増やし続け、月間26万PVを獲得するサイトに成長したと言います。ただ月に100点ほどの画像をUPしていたこともあり、徐々にサイトの表示速度が遅くなり、最近では体感で表示に3秒、Google PageSpeed Insightsの結果では45~60というスコアでした。
WEXALを導入したところ、表示にかかる待ち時間がなくなり、スコアは95にまで改善したと言います。
ではなぜWEXALの導入で改善されたのでしょうか。
■Webサイトの高速化に必要なポイントは3つ
プライム・ストラテジーでは、Webサイトの高速化に必要なポイントを「バックエンド」「ネットワーク」「レンダリング(ファーストビュー、インタラクティブ、セカンドビューの3つに分解)」の3点にあり、このどれかの改善が欠けても効果は生まれないと考えています。KUSANAGIとWEXALはこれらを含めた高速化に必要な要素を取り入れた形で開発されているため、高速化が可能になります。
また、Google PageSpeed Insightsが行う評価指標で言えば、バックエンド=15点、ネットワーク=15点、レンダリング(ファーストビュー、インタラクティブ)=70点という配点となっていますので、KUSANAGIとWEXALの導入によって改善することは明らかです。
ちなみに、Google PageSpeed Insightsのレンダリングに対する評価の比重の高さは、プライム・ストラテジーの代表である中村けん牛氏がDevelopers Summit 2020で登壇した際に行われた高速化の実験によって実証されています。
その実証実験では前提条件として、帯域を1Mbpsに制限(東京駅混雑時間帯にアクセスする場合の速度)、かつ、キャッシュ無しの状態で、Developers Summit 2020のサイトにアクセスしました。同サイトに対してレンダリングの高速化の処理をする前の状態のスコアは17でしたが、レンダリングに対する高速化の処理を施したところ、スコアは100に改善しました。つまり、Google PageSpeed Insightsのスコアを上げたいだけならレンダリング(ファーストビュー、インタラクティブ)を改善するだけでも違うということになります。
とはいえ、スコアを上げたいだけということはあまりないと思いますので、HTMLや画像の軽量化も同時に図っていきたいところです。これらの実施はデータ転送量を減少ということになりますので、ネットワークにかかる負荷を減少し、インスタンスの削減にもつながります。
Developers Summit2020ではこれらを含めた具体的な高速化までに必要な作業についても解説されました。イベントレポートはこちらからご覧いただけます。当日の資料もDLできますので是非ご一読ください。
■KUSANAGIとWEXALを使えば効率的にWebサイトを高速化できる
というわけで、KUSANAGIとWEXALは、高速化に必要な処理を行える機能をいくつも保有しているから高速化が可能になるということになります。もちろん、この二つを導入しなくても、必要なポイントをしっかりと抑えて対策を行えば高速化は可能なのだそうです。
ただ、それらすべてを実施するのはなかなか大変です。システムの特性やWebサイトの仕組みを理解し、最新技術を取り入れるなど、あらゆる面での知識や技術が必要ですし、それなりのリソースも必要になると思います。
KUSANAGIとWEXALを使うことで、迅速に、効率的に高速化が実現するのであれば使ってしまうのも一つの手なのだと思います。
冒頭で挙げた事例のサイトでは、体感速度が3秒ほどかかっていたものが、導入後はそれを感じることはなくなり、Google PageSpeed Insightsのスコアは95点にまで改善したと言います。
その効果とお客様の声は以下よりご確認下さい。
■事例のご紹介
月間26万PVのミズコム、WEXALでGoogle PageSpeed Insightsの評価を大幅に改善
株式会社キュービック / ミズコム
<課題>
・Webサイトの表示速度が体感で3秒かかっていた
・Google PageSpeed Insightsの計測結果が45~60点と低かった
・月平均100点もの画像をアップしているため、対策をしておきたかった
<効果>
・Webサイトの表示速度が速くなった
・Google PageSpeed Insightsの計測結果が95点にまで改善した
・増え続ける画像処理の対策ができた
<お客様コメント>
Google PageSpeed Insightsで導入前の本番環境を計測したときには45~60点の間でしたが、検証環境では95点にまで改善しています。
体感速度も、本番環境では3秒は掛かっているような感じですが、検証環境ではパッと開いている印象です。待っている感覚はほとんど無くなりました。
https://www.prime-strategy.co.jp/achievements/jirei_mizucom/